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ことわざ「病は気から」とは…
むかしから「病は気から」という、ことわざを時々耳にする事があります。
この言葉は、病気は気の持ちようで良くも悪くもなるという意味でよく使われているのですが、いざ実際に何となく不調な症状が続いている時に、いつも「気のせい、気のせい~」なんてこと、なかなか言ってられませんよね。
しかし、このことわざ、実はさらに深い意味と根拠があるんです。
漢方薬や東洋医学の観点では、「気」という言葉は解かりやすく言うと、体を流れるエネルギーの元であると考えられています。世の中全体を見渡しても、天気や電気など、気の流れに関わる言葉が身の回りにはたくさん存在していますよね。人はこの「気」がうまく体の中を流れなくなると、色んな所に不調を感じてしまうのです。
春は「気」が最も影響を受けやすい時期
特に「春」という季節は、引っ越しや転勤などの環境の変化や、新しい事が始まる時期でもあり、周りから降りかかってくるたくさんの情報に、不安を感じたり、ストレスをため込んだりと、気が最も影響を受けやすい時期なんです。
また、この気を体の中の隅々まで滞りなく巡らせて、自律神経の調節や情緒の安定にも寄与する臓器は「肝臓」といわれており、東洋医学における五行学説では、春は「肝」の活動が活発になることが示されています。そのため春に起こりやすい様々な症状には、「肝」に関わる生薬が含まれた漢方薬を使うことが、気の高ぶりや上昇などを調節してとても効果的だと言われています。
例えばその中でも「小柴胡湯」「抑肝散」「柴胡桂枝湯」などの漢方薬は、「柴胡」という生薬を中心に肝の気の巡りを改善し自律神経の緊張を緩和する作用が認められています。
「病は気から」の語源はどうやら東洋医学の中にあるようですが、ここ最近では西洋医学においても、イライラやストレスが脳の血管の炎症から免疫細胞に影響を及ぼし体調を崩してしまうことや、プラセボ薬(偽薬)による治療効果など、病気が「気」によって左右されることが色々と解明されてきています。
昨今の新型コロナウイルスの情報に関しては、何が本当に正しいのか、いまだに全く解明されておりませんが、自身の免疫力や抵抗力を上げる方法の1つとして、この「気」を整えることはとても大事なことかもしれませんね。
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