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2020.7.1健康寿命を延ばす、打ち手!(1)

五條 元量

大賀薬局 太宰府病院前店 薬剤師 五條 元量

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健康寿命を延ばす、打ち手!(1)


避けて通れない道!?フレイルって何?

今、医療や介護の現場では「フレイル」と言う言葉が多く使われています。
この単語は、前回のコラムでも記載しましたが、「虚弱」と言う意味の単語から来ており、簡単に説明すると、『加齢により心身が衰えた状態』であり、『健常な状態と要介護状態の中間の状態』を指します。




まずは自身や家族のフレイルのチェックをしてみましょう

下記は、簡易フレイルインデックスと言われるチェックリストです。3点以上の場合はフレイルを意識してくださいね。

1.6か月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか?   はい→1点 いいえ→0点
2.以前に比べて歩く速度が遅くなったと思いますか?   はい→1点 いいえ→0点
3.ウォーキングなどの運動を週に1回以上していますか? はい→0点 いいえ→1点
4.5分前のことを思い出せますか?           はい→0点 いいえ→1点
5.ここ2週間、わけもなく疲れたような感じがしますか? はい→1点 いいえ→0点

何点でしたか?
他にも地域の方などで最近フレイル気になる方がおられましたらチェックリストを使い、簡易的にチェックしてみてください。

日本は超高齢社会を迎え、平均寿命が男性は80.2歳、女性は86.6歳となり世界有数の長寿国です。
一方で、自立した日常生活を送ることができる期間を示す『健康寿命』は男性は71.2歳、女性は74.2歳です。自立した日常生活が送れない、要介護状態で過ごす期間はどのくらいでしょう?

単純に計算すると平均で男性は約9年間、女性は約12年間『自立した日常生活が送ることが出来ない(要介護状態)』期間が生じることになります。これをみなさんはどのように考えますか?

単純に健康状態だけが問題でしょうか?例えば、お金の問題。病院や施設の費用がどれくらいかかるのか。住居の問題。今の家で過ごせるのか?買い物には行けるのか?家族や世話をしてくれる人はいるのか?具体的に考えていくと、そのシミュレーションは複雑に個人の問題と絡み、考えれば考えるほど不安になっていきます。
しかし、これは避けられない事実のようです。




どうせ歳だからとあきらめないで。

歳を取り、衰えていく事は自然な事で逆らえないことではないか?と思われるかもしれませんが、栄養面や運動面に注意し、対策を早期に、適切に行う事でこうした衰えを克服できる場合があります。それは同時に、先の不安を具体的に消していく作業になります!
次回(7月15日予定)の記事で、不安軽減の対応策、早期発見、早期対策がありますので紹介します!


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五條 元量

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五條 元量(かかりつけ薬剤師・健康サポート薬局薬剤師)



地域の健康の質を高めることをモットーに働き、H30年に健康サポート薬局*の認定を受け、地域の方々の健康の保持増進を積極的に支援する薬局として活動しています。この超高齢社会を、いかに健康を維持し乗り越えていくかの鍵は薬局にあると考えます。しかし未だに薬局=処方箋がないと薬局に入れないという認識を持つ方は少なくありません。是非お薬の事だけでなく、生活や健康に関することなら何でもご相談ください。お待ちしております!
*厚生労働大臣が定める一定基準を満たしている薬局として、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、市販薬や健康食品に関することはもちろん、介護や食事・栄養摂取に関することまで気軽に相談できる薬局のこと

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