コラムCOLUMN
毎年、冬の寒波が和らいでいくとともに、「花粉症」をお持ちの方にとっては、つらい季節が始まります。
日本気象協会が発表している花粉の飛散傾向では、例年(過去10年の平均)に比べ、今年は全国的に、やや多いことが予測されています。
花粉の飛散量は、その時の天気や気温、湿度や風などに左右されやすい部分もありますが、もうすでに、花粉に敏感に反応してつらい症状が続いていて、市販薬を継続してお買い求めになる方や、病院で薬を出してもらっている方が、かなり増えてきているようです。
症状を抑える薬の使い分け方
花粉症の症状を抑える薬には、主に、抗アレルギーの飲み薬と、点鼻薬や点眼薬といった外用薬があります。
細かい薬の成分や特徴の説明については、ネットなどでも様々なところに情報が出ているので、ここでは省かせていただきますが、それぞれの使い分けのポイントとしては、以下のようなことがあげられます
1.花粉症の症状が出始めたら、あるいは、まだそんなにひどくない状態だと感じていれば、飲み薬からではなく、まずは、点鼻薬や点眼薬から使ってみる。』
眠気や飲み合わせなど、内服の継続による副作用のリスクも考え、まだ軽い段階であれば、まずは、花粉の入り口となる部分からしっかりと対応し、素早く局所的に効果を発揮する、点鼻や点眼などの外用薬を使ってみることで、症状を十分に抑えられる可能性がある。
2.点鼻薬は、即効性があり、身体への副作用も起こりにくいが、「血管収縮剤」が含まれているものは、鼻づまりに早く効く反面、常用すると効果が薄れ、逆に「点鼻薬性鼻炎」を起こして症状が悪化することもあるため、使い過ぎには注意が必要である。
(点眼薬も同様に、血管収縮剤が入っていれば、常用で、二次充血を起こしやすくなる。)
3.ステロイド製剤の点鼻薬は、血管収縮の点鼻に比べ、鼻づまりへの即効性は劣るものの、くしゃみや鼻水の緩和、抗炎症作用に優れ、局所で効いて全身への副作用も少なく、症状の元から抑えていく効果が期待できる。
それでも、長く使い続けると、鼻の違和感や乾燥感、出血などが起こりやすくなるため、長期間(目安とされる期間以上)の使用は避けるべきである。
4.内服薬は、目や鼻に限らず、喉や皮膚のかゆみなど、体のどの部位に花粉症による症状が出た場合でも、くまなく行き渡ることで、その効果や症状の緩和が期待できる。
また、その主となるものには「第一世代抗ヒスタミン薬」と「第二世代抗ヒスタミン薬」とがあり、第一世代には、やや即効性がみられるものの、眠気や喉の渇きなどの副作用や、禁忌事項が多いため、今は、そうしたリスクの少ない第二世代の薬が主流となっている。
5.症状が特にひどい時があったり、1つの薬ではなかなか軽くならない時があれば、病院や薬局にも相談の上、内服薬と外用薬を上手に併用することが、効果的である。
6.この時期に、疑わしい症状を感じ出したら、少しでも早く薬を使いはじめることで、花粉の最盛期の症状を、かなり軽くすることができる。
内服薬にも、外用薬にも含まれている、抗アレルギー成分は、「即効性」と「遅効性」の2つの作用を持ち合わせているため、早めに内服を始めることなどで、ピーク時の症状がひどくなりにくくなる。
こうした様々な花粉症の治療薬による、有効性の体感には、それぞれに個人差があるため、上記のような使い分けのポイントを参考に、自分に合った対処法を選択してみて下さい。

症状が出る年と出ない年がある人
毎年の花粉の飛散量とは関係なく、同じ状況下で、今年は症状がかなりひどいと言う人や、症状がほとんど出なかったと言う人がいるのはなぜでしょうか。
それには恐らく、その人の今の体質や体調が、大きく影響しているものと考えられます。
花粉症は、本来、これといって害を及ぼすことのない無毒の花粉に対して、体の免疫機能が過剰に反応してしまうことで、起こる症状です。
不摂生な生活などで、知らず知らずのうちに偏った体質になっていると、体内で様々な役割を果たす免疫のバランスが乱れてしまい、こうした反応を起こしやすくなってしまいます。
症状を起こさせない、ひどくさせないためには、今までの生活状況を顧みることも重要です。
このことに関しては、花粉症への対策も含め、以前に詳しく書いたコラムがありますので、下記の記事をご一読頂ければ幸いです。
《2021年2月5日投稿》『花粉症はなせ起こる?その原因と特徴、そして対策について』↓
https://www.ohga-ph.com/column/detail/?cms_id=266&people=1
少しでも軽くして、長引かせないために
花粉症の季節には、今の自分の状態に合った薬をきちんと選び、症状をしっかりと抑えて、いかにこの時期を乗り切って行くかが大事なことは、確かです。
しかしその一方で、「発症してしまう体質そのもの」にもきちんと目を向け、なるべく早くその改善に取り組むことが、花粉症を少しでも軽くして、長引かせないためにも、たいへん重要なことではないかと考えます。
日頃から身体に、過度なストレスがかかっていれば、自律神経のバランスが乱れ、免疫システムが誤作動して花粉症を起こす引き金になります。
適度なお酒や息抜きのタバコの時間は、そのストレスの発散にもつながりますが、度を超すとお酒はヒスタミンの分泌を増やして症状の悪化を招きますし、タバコは鼻粘膜や鼻腔内の炎症を広げてしまいます。
普段のちょっとした生活習慣の改善で、花粉症の症状は少しでも軽くできる可能性があります。
詳しい薬局などには、それぞれのタイプに応じて、花粉に反応する体質を改善するための、漢方薬や健康食品等が取り揃えてありますので、一度、相談してみてアドバイスをもらうだけでも、つらいこの時期の過ごし方が、ずいぶんと変わってくるかもしれません。
★カウンセリングについて★
気になる症状の改善や緩和に適した、漢方薬や健康食品を、きちんとセレクトするために、カウンセリングにはしっかりと時間をかけて対応させて頂きます。
さらに症状の根本的な原因となる部分を認識するために、陰陽五行体質判定システム(税込1,000円)の活用による漢方カウンセリングも、ご希望に応じて行っております。
あなたのこれからの過ごし方が変わってくるかもしれません。
詳しくは下記の「漢方薬相談」の画面をタッチして、予約内容を一度のぞいてみて下さい。
(※ネット予約に限らず、お電話でも、気軽にご予約下さいませ! TEL 092-733-7231)
⇓
福岡市中央区天神2丁目11-3 ソラリアステージビルM2F(中2階)
TEL 092-733-7231
(株) 大賀薬局ライフストリーム 漢方カウンセリング (担当) 梅川

ご相談は私までお声がけください!
梅川 哲朗 (登録販売者・九州中医薬研究会会員・国際中医臨床薬膳師)
所属店舗 ライフストリーム
ご相談の際は、店舗宛TEL092-733-7231までご連絡ください。
⇒店舗の詳細はこちら
色んな症状を持ちながら診療では病気ではないと言われて悩むお客様方にお役に立ちたく、日々、中医薬診断の学びと実践に努めています。細かい症状などを伺って体質を判定し、お客様個々に合った漢方薬や市販薬の上手な活用法をご提案しております。お気軽にご相談下さいませ。
あわせて読みたい関連記事
書き手
バックナンバー
- 2025年
- 2024年
- 2023年
- 2022年
- 2021年
お問い合わせCONTACT
-
メールでのお問い合わせはこちら
【お客様専用】お問い合わせフォーム -
緊急時、お急ぎの方はこちらから[24時間対応]
24時間お薬相談 -
皆様からよくいただくご質問です。
よくあるご質問 -
法人のお客様はこちらからお問い合わせください。
法人様向けお問い合わせフォーム