コラムCOLUMN
口の中に突然できて、食事などのたびに滲みてつらい「口内炎」。すぐに治らなかったり、繰り返しあらわれたりして、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、店頭でもたくさんの方々から相談を受ける、その「口内炎」について、症状が起こる原因や対策も含め、少し考えてみたいと思います。
口内炎の種類とその原因
口内炎とは、正確には「口角炎」、「口唇炎」、「舌炎」、「歯肉炎」などを含む、口の中の粘膜や、口の周辺に起こる、炎症や潰瘍の総称のことを言います。
口内炎は、主に以下のような種類に分類されます。
◆『アフタ性口内炎』
口内炎の中で、もっとも多いのがこのタイプです。
「アフタ」とは、表面が白っぽくて周りが赤い境界線のようになった、浅い潰瘍のことで、できる原因はまだはっきりと解明されていませんが、栄養不足や睡眠不足、疲れやストレスによる免疫力の低下などが、きっかけになって起こると言われています。
◆『カタル性口内炎』
口の中を誤って噛んだり、入歯や歯ブラシで傷つけたり、火傷をしたことなどで、物理的な刺激を受け、その傷口に細菌が繁殖して引き起こされた口内炎のことを、「カタル性口内炎」と言います。
口の中に赤く腫れたひび割れや、斑点などが見られますが、アフタ性のものと違い、境目は分かりづらく、唾液が粘っこくなり、熱感や口臭を感じることもあります。
◆『ウイルス性口内炎』
単純ヘルペスウイルスや、細菌などの、接触感染や飛沫感染により発生します。
「口唇ヘルペス」の場合は、複数の水疱ができて、時に激しい痛みを伴うことが、「カンジダ菌」などによる場合は、口中に白い苔のような斑点ができ、痛みは殆ど感じないといった特徴がみられます。
またその他にも、口内炎には、歯の被せ物のアレルギーや、タバコのニコチンなどで起こるものもあります。
体の状態が口内炎としてあらわれている
こうした口内炎は、先にも少し述べたように、その時々の体調によってできやすくもなりますし、また、できた口内炎は、今の体の状態をあらわしているものとも考えられます。
疲れやストレスがかなりたまっていると、唾液の分泌量が低下して菌も繁殖しやすく、抵抗力も下がり、口の中の粘膜も弱くなるため、口内炎も起こりやすくなります。
それはウイルス性の場合でも同様に、抵抗力の低下により、感染して起こりやすくなります。
それから、疲れや睡眠不足、偏った食事などは、基礎代謝の低下や、口の中にむくみを生じるため、同じ所を何度も噛んでしまうなど、カタル性の口内炎を起こすきっかけとなります。
それ以外にも、ホルモンバランスの乱れによる免疫力の低下や、この時期の空気の乾燥なども引きがねとなり、口内炎は起こりやすくなります。
漢方における口内炎の捉え方
漢方や東洋医学では、口内炎を、体の中で過剰になった熱が原因となり、口腔内を刺激してできたものとして捉え考察していきます。
その主な原因の捉え方は、以下の4つに分けられます。
◆『胃熱タイプ』
暴飲暴食が続いたり、味の濃いものや刺激物ばかりを食べていると、胃に過剰な熱が生じてその熱が上昇して、口の粘膜に炎症を起こし、口内炎ができてしまいます。
◆『肝火タイプ』
体の五臓六腑の中で、精神や情緒をコントロールする「肝」が、強いストレスや激しい感情の起伏を受けたことで、失調して熱を生じて、口腔内に炎症を起こしやすくなります。
◆『気虚タイプ』
疲れがたまっていたり、寝不足が続いていたりして、体のエネルギーが不足した「気虚」の状態になると、体内の熱を調節する機能が弱くなり、口の粘膜などに口内炎が起こりやすくなります。
よく、疲れると口内炎ができやすいという人に多いのが、このタイプです。
◆『陰虚タイプ』
加齢や過労などにより、体を潤す物質が減少している「陰虚」体質の人は、身体の中に熱が生じやすくなり、口内炎が起こりやすくなります。
漢方では、それぞれのタイプや体質に応じて、胃熱を冷ますもの、肝火を静めるもの、元気を補うもの、体を滋潤するものなどを処方して、その治療を行っていきます。
生活習慣や体調を振り返ってみる
現在、市販薬にもたくさんの、口内炎に関する軟膏や飲み薬などの治療薬が存在しています。
しかしながら、普段から口内炎ができるたびに、その都度、塗り薬や内服薬ばかりでその場をしのいでいる人は、今一度、現在の体調について、しっかりと考えてみたり、ここ最近の生活習慣を振り返るなどして、その改善に取り組むことが、とても大切だと思われます。
楽しみにしていた食事の前に、急にあらわれた口内炎のせいで、その美味しさが半減してしまうことがないようにしたいものですね。
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(株) 大賀薬局ライフストリーム 漢方カウンセリング (担当) 梅川
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