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2024.2.16白髪が増えてきて、気になりだしたら

梅川 哲朗

大賀薬局 ライフストリーム 漢方薬 梅川 哲朗

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白髪が増えてきて、気になりだしたら


最近、白髪が増え出して年齢より老けて見られるようになったとか、染めることにお金をかけても、またすぐに目立ち出すなど、白髪対策に苦労されているという話をよく耳にします。

「白髪」は、一般的には老化現象の一つとして、よく知られていますが、近年では、若いうちから白髪が生えて、増えてくる方も多いようです。

そしてまだ、医療の分野においても、その白髪に対する明確な治療薬というものが、見つかっていないのが現状です。

ただ、白髪が増え始めるのには、老化現象も含めて、それぞれの体質や生活習慣によるものなど、様々な原因があることは確かのようです。







白髪があらわれてくる原因

白髪は、毛根部分の色素細胞(メラノサイト)で、黒い色をつけてくれる「メラニン色素」が、何らかの原因により上手く作れなくなることであらわれてきます。

その原因として考えられているものには、主に以下のようなことがあります。


1『加齢』
年を取るにつれて、髪を黒くするメラニン色素の生成力もだんだんと衰えていき、髪が白くなり始めると言われています。

2『遺伝』
わりと若い頃から白髪が目立ち出した方などは、家系や両親からの「遺伝」による体質もあって、もともと髪のメラニン色素が作られにくかったり、取り込まれにくかったりする場合があります。

3『ストレス』
ストレスがたまると、血管が過度に収縮するため、頭皮の毛細血管も血行不良になり、毛根部に必要な栄養分が十分に行きわたらなくなったり、ストレスで過剰になった交感神経が、たくさんの「ノルアドレナリン」という神経伝達物質を分泌して、毛根の部分でメラニン色素を作る過程を阻害してしまうことがあります。

4『睡眠不足』
夜に十分な睡眠をとらないと、髪の正常な代謝に関わるホルモンのバランスが乱れたり、成長ホルモンの分泌が阻害されて、メラノサイトの活動が低下する可能性があります。

5『紫外線』
肌と同様に、頭皮も「紫外線」を長く浴びたりすることにより、毛母細胞の機能が低下してしまい、白髪があらわれる原因となります。
  
6『偏った食事や栄養不足』
加工食品などの偏った食事や、タンパク質やミネラル等が不足した食生活を続けていると、正常な髪の生成に必要な栄養が足りなくなって、白髪になることがあります。

その他にも、パソコンやスマホの使い過ぎで起こる眼精疲労や、姿勢の悪さからくる「頭部の血流の低下」、「喫煙」、「家電の強い電磁波」等も、白髪の引き金になると言われています。








部分的な白髪を増長してしまうことも

また、〝部分的な白髪″が目立ち悩んでいる方も、その白髪を増長しているのではと考察される要因が、いくつかあります。

たとえば、「もみあげやこめかみ」のあたりなら➡眼精疲労やストレスからくる周辺の血流低下と栄養物質の不足。「髪の分け目や頭頂部」なら➡上記で述べた紫外線にさらされやすいため。「前頭部の生え際」なら➡自律神経や消化器系の不調。「後頭部付近」なら➡婦人科系や生殖系のホルモンバランスの乱れ。等々....。

全て、一概には言えませんし、それぞれの詳しい理由についての説明は、ここでは省かせて頂きますが、こうした生活習慣や後天的な要素がきっかけとなって、部分的な白髪が目立ち出すことが、よく指摘されています。








漢方の視点から見た白髪と対策

東洋医学には、髪に関する考え方の中に「髪は腎の華」、「髪は血余」という概念があります。

それぞれ〝髪はその人の腎の状態を映し出す鏡である″〝髪は血の余りで作られている″という意味を表しています。

また、この場合の「腎」というのは、腎臓だけでなく膀胱や内分泌系・生殖系も含めた腎系統とその機能のことを、「血(けつ)」とは、血液だけでなく体の中を流れる栄養物質全般のことを指しています。

ゆえに、漢方の視点では、〝白髪″が主に腎の弱りや、血の不足や停滞からあらわれやすいことを念頭において、一人一人の体質や環境因子も判断しながら、その対策となる漢方薬を処方していきます。

腎の弱りを補う「補腎薬」、血の不足を補う「補血薬」、毛細血管や微小循環の流れの滞りを改善する「活血化瘀薬」等がその処方の中心となりますが、ストレスや睡眠不足などの生活習慣もしっかりと問診の上で、五臓でいうところの「肝」や「脾」の弱りも考察しながら、方剤の選定を行っていきます。

因みに最近では、漢方の活血化瘀の生薬の一つである「牡丹皮(ぼたんぴ)」が、毛根部分のメラニン色素の生成力を活性化することが、大手の製薬会社の研究により解明され、学会等でも発表されています。





染めるしか手がないと諦める前に

近頃は、髪や頭皮を傷めない低刺激の白髪染めやヘアカラーなども、たくさん商品化されていますが、髪を繰り返し染めるという行為が、髪の色素細胞であるメラノサイトを傷付けてしまうことは、やはりどうしても否めません。

両親や親族からもはっきりとした遺伝の要素が見当たらず、歳と不相応に白髪が目立ち出したと感じていれば、それは後天的な生活要因による可能性が大いに考えられます。

毛根のメラノサイトの活動が、完全に休止しているのであれば、白髪を改善することはできませんが、もし何らかの原因により、一時的に止まっているのであれば、その改善の余地は十分にあるものと思われます。


「白髪対策には染めることしか手がない」と諦めてしまう前に、自分にとっての白髪の原因は何なのかを、もう一度改めて考えてみて、日頃からの生活習慣の改善を行ったり、漢方薬による体質の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。








★カウンセリングについて★


気になる症状の改善や緩和に適した、漢方薬や健康食品を、きちんとセレクトするために、カウンセリングにはしっかりと時間をかけて対応させて頂きます。
さらに症状の根本的な原因となる部分を認識するために、陰陽五行体質判定システム(税込1,000円)の活用による漢方カウンセリングも、ご希望に応じて行っております。

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(株) 大賀薬局ライフストリーム  漢方カウンセリング (担当) 梅川








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