コラムCOLUMN

2023.12.8お尻や腰など、寒くなると部分的に冷えが強くなる人

梅川 哲朗

大賀薬局 ライフストリーム 漢方薬 梅川 哲朗

0

4

お尻や腰など、寒くなると部分的に冷えが強くなる人

お店では冬になって、冷えに関するご相談や、対策グッズのお尋ねが増えてきました。

誰もが冬という季節に、全く冷えを感じない体にすることは不可能ですが、慢性的な冷えに悩む人が、その場しのぎの対策だけでなく、冷えにくい体への根本的な改善を図ることは、色んな病気を防ぐ上でも、たいへん重要なことだと思われます。

冷え症は様々な病気を起こす引き金となります。







体の一部に冷えを強く感じる人

最近では、冷え症の相談の中でも、お尻や腰の一部など、部分的に強く冷えを感じている方の話を、よく伺うことがあります。

こうした部分に、特に冷えを感じる要因には、以下のようなことが考えられます。

◆『骨盤のズレや歪み』

日頃の姿勢の悪さなどがきっかけで、骨盤にズレや歪みが生じると、骨盤の中やそばにあり、血流を調整する「自律神経」が圧迫され流れが滞り、お尻や腰の付近に冷えを生じてしまう。

◆『座りっぱなしで運動不足ぎみ』

臀部の周辺は、細かい毛細血管が多く、デスクワークなどで座りっぱなしが続いたりすると、その細い血管を長く圧迫してしまうことになり、血流が滞り、他の部分より冷えやすくなる。

◆『脂肪がつきやすいところ』

脂肪には冷えやすく暖まりにくい性質があるため、お尻やおなか回りや二の腕などの、脂肪がつきやすい、または増えやすい部分には、冷えの症状が起こりがちになる。

◆『筋肉量の減少』

加齢や運動不足等で筋肉量が減少すると、筋肉の熱を生み出す力が低下し、冷えやすくなる。そのため筋肉の減少があらわれやすいお尻や足などには、特に冷えを感じやすくなる。

◆『腎系統の弱り』

寒さや疲れや加齢などの影響により、熱産生も行う「腎系統」の働きが弱くなってしまうと、その周りの部分の血流も低下してしまい、お尻や腰に冷えがあらわれやすくなる。


その他にも、おなかを触ると何処か一部に、かなり冷たい所があったりすると、体温の調節を行っている「自律神経の乱れ」が、その要因となっている可能性もあります。


また、冷えには、脂質代謝の異常で動脈硬化が進行し、血液循環が滞り、体の一部が冷えるなど、大きな病気が潜んでいる場合も考えられるので、違和感のある冷えが続くようなら、できるだけ早めに医療機関に行って受診して下さい。






冷える部分や原因で漢方を使い分ける

冷えの原因に働きかけて、症状の軽減や緩和をはかるのに効果的なのが〝漢方薬″です。

四肢の冷えを中心とした冷え症の改善で、最もポピュラーな漢方薬に、少し名前が長いですが「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」というものがあります。

病院などでは冷え症のファーストチョイスとして、よく選ばれる処方ですが、特に手足など末端の部分の冷えに効果的です。

またさらに、漢方相談のできる専門薬局などでは、いつも体のどの部分が冷えやすいか、冷えると合わせてどんな症状があらわれるか等を参考にして、処方の選択を進めていきます。

たとえば、ごく一例を上げるとすれば、おなかが冷えて下痢をしやすい人だと「人参湯」や「六君子湯」や「大建中湯」、下半身が冷えるのに上半身はのぼせ気味で血行不良がちなら「桂枝茯苓丸」、そして、お尻や腰などが部分的に強く冷えて、トイレも近くなりがちなら「苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)」に「附子」の製剤をプラスする等々....。

加えてたくさんの冷えに関する情報を頂くことで、それに合わせて漢方薬の選定を行っていきます





冷えの原因は体質によって異なる

これから、ますます寒くなる時期に突入していきます。

冷え症が起こる原因は、ひとりひとりの体質によって、それぞれ異なってきますし、また、その冷え方や強さも様々です。


最後に以前に2度ほど、このコラムにて、冷え症の原因に関する内容について、簡単に執筆させて頂いた記事がありますので、ご一読の上、今後の対策の参考にして頂ければ幸いです。


関連記事 《2020.11.1投稿》 『その冷え、気になっていませんか?〝冷えは万病のもと″』
https://www.ohga-ph.com/column/detail/?cms_id=221&people=1

《2021.12.23投稿》 『近ごろ体調に波を感じやすい…。それは「隠れ冷え症」が原因かも』
http://www.ohga-ph.com/column/detail/?cms_id=432&people=1




★カウンセリングについて★


気になる症状の改善や緩和に適した、漢方薬や健康食品を、きちんとセレクトするために、カウンセリングにはしっかりと時間をかけて対応させて頂きます。
さらに症状の根本的な原因となる部分を認識するために、陰陽五行体質判定システム(税込1,000円)の活用による漢方カウンセリングも、ご希望に応じて行っております。

あなたのこれからの過ごし方が変わってくるかもしれません。

詳しくは下記の「漢方薬相談」の画面をタッチして、予約内容を一度のぞいてみて下さい。
(※ネット予約に限らず、お電話でも、気軽にご予約下さいませ! TEL 092-733-7231)
                  ⇓

福岡市中央区天神2丁目11-3 ソラリアステージビルM2F(中2階)
TEL 092-733-7231
(株) 大賀薬局ライフストリーム  漢方カウンセリング (担当) 梅川








いいね 4
0

コメント

記事についてコメントする

ニックネームとコメントを
入力してください。

ニックネームを入力してください。

コメントを入力してください。

コメントを投稿する
梅川 哲朗

ご相談は私までお声がけください!



梅川 哲朗 (登録販売者・九州中医薬研究会会員・国際中医臨床薬膳師)
所属店舗 ライフストリーム

ご相談の際は、店舗宛TEL092-733-7231までご連絡ください。
店舗の詳細はこちら



色んな症状を持ちながら診療では病気ではないと言われて悩むお客様方にお役に立ちたく、日々、中医薬診断の学びと実践に努めています。細かい症状などを伺って体質を判定し、お客様個々に合った漢方薬や市販薬の上手な活用法をご提案しております。お気軽にご相談下さいませ。

お問い合わせCONTACT