コラムCOLUMN
予防で有名なのは、シッカロール
蒸し暑い日が続くと、肌がべたべたして気持ち悪いですよね。それだけならまだしも、赤くプチプチできてかゆい。。。
あせもは大量の発汗や汚れにより汗の管が詰まることで、汗が周りの組織に染み出してできます。
皮膚表面近くに汗が溜まる水晶様汗疹(白いあせも)、深いところに汗が溜まる紅色汗疹。この紅色汗疹が赤いあせもでかゆかったり、チクチク、ピリピリと私たちを困らせます。
2,3歳ごろまでに体温を一定に保つための汗をかく汗腺が出来上がるので、大人と同じ数だけ汗が出てくるところを持っている幼児は小さい体で大変!!だからあせももできやすいんです。
シッカロールの成分は皮膚表面を滑らかに保つタルク(滑石)、そして毛細管現象で乾燥させずに皮膚の湿度を適度に保つコーンスターチ(植物でんぷん)です。昭和世代が良く言う天花粉もキカラスウリという植物からとったでんぷんです。
シッカロールは実は製品名で歴史ある商品でなじみ深いため、ベビーパウダーの代名詞となっています。
シッカロールが開発された当時は、酸化亜鉛と天花粉、滑石が主成分だったそうです。酸化亜鉛は、日焼け止めや化粧品には汎用されています。今でもベビーパウダーの主成分で配合されているものが多いですが、お薬としてもつかわれており、医療用医薬品としての効能効果は「軽度の皮膚病変の収れん・消炎・保護・緩和な防腐」と添付文書に記載されています。
その為、治療薬として店頭で販売されている薬にも配合されていることも多く、あせもの塗り薬が白いのはそのせいです。
治療薬の中には、皮膚が汗でふやけてバイ菌が繁殖しやすい状況なのを防ぐためにイソプロピルメチルフェノールなどの殺菌剤、グリチルリチン酸ジカリウムのような抗炎症剤、傷の回復を促進する効果のあるアラントイン、そしてかゆみを抑えてくれるジフェンヒドラミンなどの抗ヒスタミン剤などが配合されています。ジフェンヒドラミンはかゆみ止めとして虫刺されやじんましんのぬり薬に配合されています。飲み薬ではじんましん用に、鼻水を抑えるために風邪薬に、睡眠改善薬としてと、ドラッグストアのお薬では、皆さんにご紹介するお薬の配合成分であることが多いです。
桃の葉ローションも予防に効果があることで人気があります。桃の葉エキスには皮膚にうるおいを与える作用があります。シッカロールのタルクや桃の葉エキスは、皮膚を摩擦から守ることで炎症になることを防いでいるのです。
おくすりの成分や配合の理解と選択が、効果的な汗疹、あせも対策!
予防として何より大切なのは汗をまめに拭きとること。汗に含まれる塩分やアンモニアが皮膚に残っているとそれが浸透することで皮膚を刺激し、赤み、かゆみが発生しやすくなります。ひどくなると、かぶれを引き起こすこともあります。
かぶれの状態になるとあせものお薬では治りにくく、ステロイド剤を使った方が早く治る場合も多くあります。ひどくかゆい時、あせものお薬を塗ってもかゆみが治まらない時は、ぜひお声をおかけください。
予防したいのか、治療したいのかで選ぶお薬、商品も違います。
何が配合されているから効果があるのかを知って頂くと使い勝手が広がるお薬もたくさんあります。
お薬の宣伝、広告だけでなく、成分も意識して上手に使用しましょう。
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